生き物を飼う上で、餌は一番大事な問題です。
犬や猫と違い、フクロウはペットとしての歴史が浅いのでドッグフードやキャットフードのようなフクロウフードというものはありません。
当然、飼育下にあるフクロウの餌は飼い主が与えなければならないので栄養のバランスや量なども考えてあげなければ、病気の原因になってしまったり健康状態に大きく左右されてしまいます。
フクロウは肉食です。
餌はもちろんお肉になりますが、スーパーや精肉店で売っている肉は血抜きがしてあるので栄養不足になってしまいます。
野生のフクロウはもちろん精肉された肉を食べているわけではなく、小型の哺乳類や虫を捕食して生きていますからね。
ビタミンやミネラルにタンパク質、鉄分…健康に生きるには人間と同じようにあらゆる栄養を必要とするので、精肉されたお肉では必要な栄養が足りません。
骨からカルシウムを吸収したり、羽根や毛を食べることもペリット(消化できなかった骨や毛)を吐き出すのにも必要です。
フクロウに与える餌はマウス、ヒヨコ、うずら、虫などです。
「マウスなんて触れない」
「ヒヨコなんて捌けない」
「虫なんて無理」
と思っている人はフクロウを飼うのは諦めた方が良いと思います。
「マウスは無理だけどヒヨコならあげられるかも」というのでもダメなんです。
栄養も偏ってしまわないよう、様々な餌を与える必要があります。
とはいえ、冒頭で記述した通りフクロウフードのようなものもないペットとしての歴史の短い生き物ですので
これが正しいとは言い切れません。
ただ野生の猛禽が食べていて、人間にとって入手しやすく、フクロウにとって栄養バランスが優れている餌であるのがマウスやウズラ、ヒヨコになります。
出来ることなら毎日違う餌を与えて、毎日体重を計ってやり、体重が減っていると感じたらカロリーの高いマウスを餌にやったり、体重が増え過ぎてしまったときには運動をさせてあげたり餌に栄養価の低い雛ウズラをあげる日を作ったり、おやつ代わりに虫を与えてあげたりと、しっかり毎日観察して餌やりを行なってあげたら良いかと思います。
ネット社会のお陰で、マウスやヒヨコもネット注文で取り寄せて自宅に配送注文ができ、冷凍庫で保存も出来る世の中なので
餌の調達には苦労はしないかと思います。
しかし送料がお得だからと、たくさんの餌を買い溜めして冷凍庫で長期保存というのもお勧めしません。
冷凍餌でも劣化はします。
買い溜める餌はせいぜい一ヶ月分くらいにして、少なくなったら定期的に購入する形が良いと思います。
そして犬などと同様に、チョコレートやネギはNGです。
基本的に人間以外の多くの生き物は、ネギ類やチョコレートに含まれる成分で中毒を起こしてしまうので危険です。
しかし今後フクロウが犬や猫のようにペットとしても一般的になってくれば、そのうちドッグフードやキャットフードのようなフクロウフードが開発されてくるかもしれませんね。