人間から見たら、フクロウの一つ一つの仕草が全て可愛く見えてしまうものですが、フクロウにとっては常に一生懸命の行動であったりします。
飼い主側の勝手な気分で、せっかくフクロウがリラックスしてるところを邪魔してしまったり、嫌がっている仕草に気づいてやれなければ、フクロウにとってストレスが溜まってしまって可哀想です。
また、行動にして表しているように感じなかったとしても
「行動してもうちの飼い主は気づいてくれないから諦めた」となって大人しくなってしまっている場合もあります。
『うちのフクロウはこういう子だから大丈夫』と決めつけてしまわないで、フクロウが何を求めて何を嫌がっているかを感じ取れるようにしましょう。
「ケージから出たいのに出してくれない」
「リラックスしてたのに邪魔される」
「嫌がってるのに気づいてくれない」
「餌が欲しくて鳴いてるのに餌をくれない」
などとストレスをフクロウが抱えてしまわないようにフクロウの仕草や行動に気づいてあげられるようになってあげて下さい。
目次
フクロウの仕草
犬や猫の感情を尻尾の動きから知るように、フクロウの場合もその仕草から今の気持ちや状態を読み取ることが出来ます。羽を膨らませる
小鳥の場合は羽を膨らませるのは体長が悪いしるしであるようですが、フクロウはリラックスしているときに羽を膨らませます。寒いと余計に羽毛を逆立てて保温しようとする場合もあるので、寒そうにしていたら暖めてやってください。
寒さに弱いとよく書かれるフクロウですが、熱帯地方のフクロウでも寒さには結構耐えられます。真冬の北海道や東北の外に放り出すようなことでもしなければ大丈夫でしょう。
逆に暑いときは足を伸ばしたり、肩を落として喉から空気を通すように喉を膨らませたり凹ませたり、羽の少ない部分を外気に触れさせるような仕草をします。
片足立ち
片足立ちをしているのもリラックスをしている仕草の一つです。もし野生であれば 外敵から襲われる危険があるため、危険を察知したらすぐに飛び立てるように両足をすぐに踏み込める体勢にしている必要があります。
片足立ちをしているときは“片足で立っていても心配いらない状態”であると言えます。
また、お腹を床に付けて寝そべるような状態を「アヒル寝」といい、かなりリラックスしている状態にこの体勢をします。
羽角があるフクロウの場合、頭にくっつくほど羽角が倒れていればリラックスしている状態で、反対に羽角がピンッと立ち上がっている状態だと緊張状態にあります。
体を細くする
不安や緊張などストレスを感じている状態に体を細くします。戦っても敵いそうにない外敵に見つかってしまったりしたとき、体を細くしてなんとかこのままやり過ごそうとしている状態です。
そのまま飛んで逃げようとしたり攻撃してくる可能性もあるので、フクロウがこんな様子を見せたときは、その原因を遠ざけてやりましょう。
フクロウはとても臆病な生き物で、うちの子なんかは掃除機をかけたときなんかに体を細くします。
可愛いフクロウに嫌われてしまう可能性もあるので、なるべく体を細くする仕草をするようなことは避けてあげた方が良いです。
体を大きくし嘴をカチカチ慣らす
いわゆる“威嚇”の体勢に入っているときの仕草です。翼を大きく広げて自分を大きく見せ、目を大きく見開き、体を前のめりにして今にも飛びかかるような攻撃態勢の状態です。
小型のフクロウならまだしも、中型大型のフクロウに本気で掴まれたり噛まれたりすると、平気で出血するくらいの怪我をしてしまいます。
人間から見るととてもユーモラスな様子に見えますが、フクロウにとっては真剣でストレスを強く感じている状態なので、この状態にするのは止めてあげましょう。
鳴き声
餌鳴き、発情、縄張り宣言、悲鳴、鳴く理由は様々あります。種類によって鳴き声も異なるので、これは飼い主が理解をしてやることが大事です。
試しに鳴き声をあげてきたら、餌をあげる準備の真似でもしてみてください。
「餌だぁー!!」と言わんばかりの反応があったら、餌を欲している証です。
これが例えば餌もあげてないのに鳴き止んだからといって、何も食べてないのに勝手にお腹が満たされるはずはありません。
「鳴いても餌をくれないから鳴くのを諦めた」と考える方が正しいです。
うちのフクロウはお腹が空いたときはドラ猫のような鳴き声で鳴きます。
掻い始めの頃は本当に、近所の野良猫が鳴いているのかと思ったくらいです。
ちなみに発情時の鳴き声は非常に大きく、就寝時に鳴かれたときはビックリして飛び起きてしまった程でした。
壁の薄い家に住んでいる人であれば 近隣からの苦情が来てもおかしくないレベルの声で鳴くので、飼う前に自宅の防音環境を考えそれなりにうるさい声で鳴くものだと考えておいた方が良いかと思います。