フクロウの飼育 〜その他 気をつけること〜

フクロウ ペット

目次

フクロウの温度環境

寒さに弱いとよく書かれるフクロウですが、熱帯地方のフクロウでも寒さにも意外と耐えられます。
真冬の北海道や東北の外に放り出すようなことでもしなければ大丈夫でしょう。

とはいっても、より快適な環境にしてやることは大事です。
真夏は風通しを良くしてやったり、換気や遮光に散水など。水浴びがいつでも出来るように水入れを置いておき、水も清潔を保てるように毎日交換してやると良いでしょう。

梅雨時期はあまりジメジメした環境にさせないように。
アスペルギルス症など、肺にカビが発生する感染症などもあります。

秋から冬にかけては、野生であれば寒さに備えて体重を増やしたりしますが、飼育下であれば太りすぎになってしまったりということも。
換羽の時期とも重なるので餌は多めにやり、適度な運動をさせてやることも大事です。

冬の寒さは小型のフクロウであるほど注意は必要ですが、あまり過敏になり過ぎる必要はないかと思います。

基本的に、人が生活してる環境の中で夏場に暑いと感じて冷房を入れたり、冬場に寒いと感じて暖房を入れたりする程度の温度環境であれば大丈夫です。

誤飲、毒になってしまう食べ物

前の記事でも少し触れましたが、犬猫と同様にチョコレートやネギ類などはフクロウにとって毒になってしまいます。

通常 植物はその多くが毒を持っていて、例えば野菜嫌いな子供が多いのはこの野菜の毒を敏感に“苦味”として感じるのが原因です。
大人になるにつれ苦味に鈍感になっていくようになっています。
この植物の毒は、人にとっては害とならない程度の量なので食べても全く問題ないのです。

人間以外の多くの生き物がこれらの毒、ネギやニンニクに含まれる“アリルプロピルジスルファイド”という成分、チョコに含まれる“テオブロミン”という成分を分解できず、赤血球を破壊てしまい中毒を起こしてしまいます。

他にはカフェインアボカドぶどう銀杏ナス科の野菜などの他に、ウコンやシナモンナツメグといった多くの香辛料も多くの動物にとっては毒となってしまいますので、間違えて誤飲してしまわないような環境にしてください。

またフクロウはとてもイタズラ好きで、何でも興味を示して飛びかかったり 握ったり、かじって引っ張ったりして遊びます。
そのためケージから出すときは常に誤飲の危険性がつきもの。

服の繊維、靴下、ひも類、ゴム、ティッシュなどなど。
飲み込めるサイズではなくても、フクロウは引き千切る力も強いので、例えばぬいぐるみなんかをオモチャに与えれば中の繊維も引っ張りだしてボロボロ…なんてこともありえます。

咥えられるようなオモチャを一切与えないというのも手段の一つですが、飼育下でケージに多くの時間をケージの中に入れたままにしてしまうことがフクロウにとってストレスにもなるかと思います。

安全性を考えるか、フクロウの楽しみを考えるか、オモチャを与える与えないは飼い主の判断次第。
ケージに入れっぱなしにせずケージから出す時間を作ってやったり、飲み込む心配がなく万が一飲み込んでしまっても害がないものを与えてやるなど考えてみてあげてください。

飲み込んでも問題なさそうなものであれば、自然の環境下にある木の枝であったりが挙げられますが、例えば外から拾ってきた木の枝はダニが発生する可能性もあるので注意が必要です。

また毛布やタオル地などの布類は居心地が良いようで、ケージから出すとそういった場所に飛んでいきます。
糞をされてしまう可能性もあるので、それらも考慮した上でフクロウにとっての楽しい時間を与えてやると良いと思います。

お湯

以前どこかの記事で、水遊びが大好きなフクロウと一緒にお風呂に入る飼い主さんがいらっしゃったそうで、湿気の多くなってしまう浴室に頻繁に入れていたせいで、フクロウの肺にカビが…
という記事を目にしたことがあります。

それ以外にもお湯を鳥類に浴びせるのはお勧めしません。

鳥類の翼は脂尾腺から分泌される油をまとっていて、この油によって水や汚れを弾きやすくして、体温の保持にもなっています。

お湯をかけてしまうとこの油が落ちてしまい、その結果として体温の低下や外部からのウイルスなどで病気になる危険が出てきてしまいます。

鳥類が水浴びをするのはこの羽根に付いた寄生虫を落としたり、積もった脂粉を落とすためと言われてしまいます。
(乾燥地帯のフクロウなどは水浴びをする代わりに砂浴びをします)

なのでくれぐれも温かいお湯をフクロウにかけないように気をつけて下さい。

水浴びをしない種類のフクロウには霧吹きなどを利用して水をかけてやると良いです。